【コラム】皮膚病の上手な付き合い方とは?

皮膚病は、ワンちゃんやネコちゃんで見られる病気の中で発生率が高い病気の一つです。一言に皮膚病と言っても原因は多岐にわたります。そのためなかなか痒みをコントロールできなかったりすることもしばしばあります。

そのような場合、一つ一つ原因を見つけていき、それぞれのワンちゃんやネコちゃんに沿った治療方針を立てていくことが重要となります。

写真は現在治療中の9歳のミニチュアピンシャーの男の子です。

アレルギー性皮膚炎と膿皮症、そして真菌症が組み合わさっていました。

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治療初期の背部の写真

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治療後の背部の皮膚

背部の脱毛やカサカサが軽減しているのが分かります

内服薬だけではなく、食事療法や薬用シャンプー、外用薬を用いることで、内服薬による負担を減らし、皮膚のケアをトータルでサポートしていきます。

皮膚病は、飼い主様も一緒に治療に参加していただくことが不可欠です。また皮膚病の特徴を知り、上手に付き合っていくことが皮膚病を治療していく上で大切なことだと感じております。

皮膚病でお悩みの方は、一度獣医師までお気軽にご相談ください。

【コラム】ノミやマダニによる感染症に注意!

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ノミやダニは犬や猫に寄生しますが、人にも様々な影響を及ぼすことがわかっています。

たとえ室内飼育であったとしても、犬猫の体表や人の衣服等に付着して家の中に持ち込まれることもしばしばあります。

 

今回お伝えする病気は、ダニによって動物と人に感染する『重症熱性血小板減少症(以下STFS)』です。

 

STFSウイルスを持つマダニに吸血されることにより感染する病気で、2013年に初めて人への感染が認められました。

20201230日現在で「573名」の患者が報告されており、その中で死者数は「75名」、致死率が「約13%」と非常に高いのが特徴です。

西日本を中心に発生していますが、都内でも1例届出が出ており発生地域は徐々に北上しています。

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(出典:国立感染症研究所HP

 

それでは感染を防ぐためにはどのように予防するのがいいのでしょうか?

厚生労働省のホームページより抜粋し、要点をまとめてみました。

 

STFSが感染した動物の血液などの体液に直接触れた場合、SFTSウイルスに感染する可能性があるため、動物と接触後、特によだれや血液など付着した場合は必ず手を洗うようにすること。

・マダニに寄生された動物が体調不良の際には、咬まれたり舐められたりしないように細心の注意を払いながら、動物病院で診察してもらうこと。

・野生動物との接触を避けること。

・ペットがマダニに咬まれないようダニ駆除剤による予防を行うこと。

(参照:厚生労働省のHP)

 

このように飼育している動物への感染をきちんと防ぐことで、人への感染も最小限に抑えることができます。

昨年の2月からすでにマダニが寄生した症例が動物病院に来たこともあり、ノミやマダニの予防は1年通して行うことを推奨しております。

 

当院では数種類の予防薬を用意しており、投与の仕方や予防する対象の範囲が異なります。それぞれのワンちゃんやネコちゃんにあった予防薬はどれなのか、お気軽にご相談ください。

【お知らせ】2月の循環器診療のご案内

循環器診療のご案内

次回の循環器予約診療は、

2/1(月) PM14:00~

です。

完全予約制となっておりますので、ご希望の方は事前にご連絡いただくか、診察にお越しください。

*なお、定員となり次第受付を終了させていただきますので、ご了承ください。